船の旅は独自の魅力に満ちている。
陸から隔絶され、何かと不自由な生活が想像されはするものの、毎日広い海を眺めながらすごせるというところが陸の人間を魅了するのだろうか。ここで実際にKYO-EIでの暮らしぶりを見てみることにしよう 。
陸から隔絶され、何かと不自由な生活が想像されはするものの、毎日広い海を眺めながらすごせるというところが陸の人間を魅了するのだろうか。ここで実際にKYO-EIでの暮らしぶりを見てみることにしよう 。
このように書くと本船の生活は非人間的なもののように思えるかもしれない。しかしタンカーに限らず船舶では昼夜すら分かたぬ勤務が続けられており、まして本船では原油という、一歩取り扱いを間違えれば大変な事態が生ずる危険物を満載して航海しているわけだから、ある意味では"宿命"とでも言えるかもしれない。
船では通勤というそれだけで人を疲れさせる行為がなく、起きて階段を昇るか降りるかすればそこが職場である。当直などがあるため勤務時間は不規則になるものの、陸の人間から見ればこのメリットは大きい。 時間をうまく使えば1日の3分の2近くは確実に自由時間となるのだ。
船の住環境というと、一昔前までは狭い空間を何かとやり繰りした、狭・遠・高ならぬ狭・揺(揺れる)・騒(エンジンの音でうるさい)の代物であった。しかし最近では、ホテルとまではいかないものの、なかなか豪華な船室をもつものも増えてきている。