対処すべき課題 対処すべき課題

対処すべき課題 ISSUES TO BE ADRESSED

対処すべき課題

当社グループは、大型タンカーの長期貸船契約を大きな柱とした安定収益の確保ならびに安全運航と海洋・地球環境保全に努めてまいりました。
今後のわが国経済は雇用情勢の改善や賃金の増加、企業の底堅い設備投資意欲による景気の下支え効果が期待されます。金利上昇による世界経済の減速と輸出の低迷、コスト高による企業業績の悪化が懸念されるほか、地政学リスクの高まりや人手不足による供給制約などによって景気回復の勢いが削がれるリスクがあります。
海運業界においても、コストインフレによる費用の増加が顕著に現れると共に、金利や資源高を背景に新造船マーケットが高止まりしております。
このような経営環境のなか、今後も株主の皆様に対する安定した利益還元を実現すべく、安定収益の確保に努め、財務基盤の強化に取り組んでまいります。新規の設備投資案件については、脱炭素化に伴う将来のエネルギー源の転換を見据え、エネルギー需要の変化に対応した船体構成を築くべく、積極的に検討を行ってまいります。また、既存の取引先には、安定的かつ質の高いサービスおよび技術提供を継続し、更なる関係深耕を図ると共に、国外重要営業拠点と位置付けているシンガポール現地法人を活用し、時代の変化に応じた新しい取り組みに挑戦できるよう、恒久的なパートナーとして傭船者との関係発展を目指し、事業基盤の着実な構築に邁進してまいります。
さらに、安全運航に欠かせない高度な船舶管理業務を実現し継続するため、採用による人材の拡充と国内外での船員教育を充実させ、優秀な船員の確保・育成に努めるとともに、持続的な成長を実現するための海洋・地球環境保全に向けた活動の一環として、次世代型技術に対する積極的な取り組みを進めてまいります。
この他、将来の環境変化や社会の求めに呼応し責任を果たす人材の育成と、デジタルリテラシー向上、およびシステム活用による業務効率化を図るとともに、グループを挙げたコンプライアンスの徹底と内部統制の運用により透明性の高い経営に努めてまいる所存です。